ネッタイチスイビル
学名:Hirudinaria manillensis
サイズ:30cm
分布:東南アジア
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血を吸うことで有名なヒルの仲間には多くの種が存在し、日本でも山や田んぼなどでいくつかの種を見かけることができます。本種は吸血性のヒルの中でも大型の種で、東南アジアの沼や大きな水たまりのような場所に生息しています。地域によって体色や模様に変異があり、緑がかったていたり暖色気味であったり、ストライプ柄が入っているものや全く模様のないものまでいろいろです。本種をはじめとする吸血性のヒルは、牛や馬などの大型哺乳類の血を吸って生活しますが、生息場所に足を踏み入れた人間にまでも取り付き、同じように血を吸います。通りがかった獲物に取り付いたヒルは、吸盤状の口をその内部にある牙のような突起を使って皮膚に傷を付けて流れ出る血を吸います。この時、ヒルの唾液中にあるヒルジンという成分が血液が凝固してしまうのを防ぎ、同じく含まれる麻酔成分によって、吸われている側も違和感を感じにくいため、ヒルは長時間獲物に取り付いたまま吸血することが可能です。血を吸った分だけ大きくなり、最大では30cm以上の大きさに膨れあがった個体もいます。おおよそ、5cm程度の個体が一度十分に吸血すると全長10cm以上になります。
外観的にも習性的にも人間にとっては不快極まりなく、人間が最も嫌悪する形の生き物の一つとされています。しかしながら、古来より悪い血液を体外に排出させる瀉血(しゃけつ)という医療法のために使われたり、ヒルを干して粉末にしたものを水蛭(すいてつ)という漢方薬として利用されるなどの一面もあります。現在医療でも、切断してしまった四肢を接合する際に、無菌化して大型化した医療用のヒルを患部に貼り付けて血を吸わせ、血管の再生を促す方法がイギリスなどで用いられています。
| | | 入手と飼育 | | | 
ごくごく一部に限られるものの、飼育されることがあるようです。雌雄同体なので2匹いれば繁殖すら可能ではありますが、一番の問題点はその食性でしょう。飼育者は2週間〜1ヶ月に一回程度自分の腕などに取り付かせて吸血させて飼育しているようです。たしかに現在ヒルによる寄生虫や病原体の媒介例は報告されていませんが、決して衛生的な動物とは言えず、こうした給餌方法が安全な行為であるとも言いきれませんので、どうしても飼育したい場合はあくまでも自己責任として行うようにしてください。このサイトでは吸血性ヒルの飼育をおすすめするものではありません・