アオミオカタニシ
学名:Leptopoma nitidum
サイズ:2cm
分布:日本(南西諸島)、台湾、パプアニューギニア 
014
オカタニシ類は、見ためはカタツムリに似ていますがヤマタニシ科という全く別な陸棲貝のグループです。カタツムリの仲間との違いは、殻の入り口(殻口部)にヤマタニシ類には蓋が付いていることです。これは海や淡水域の巻き貝類と同じ特徴で、カタツムリの仲間にはこれがありません。この蓋は、本体の軟体部が外へ出ている時には後方に倒れています。カタツムリとオカタニシのもう一つの違いは、カタツムリの多くが触覚を2対持っていてその先端に眼があるのに対して、オカタニシは触覚が1対で、眼は触覚の付け根の部分にあることです。形は似ていても構造はだいぶ違うのです。アオミオカタニシはそうしたオカタニシの仲間の一つで、他種と大きく違うのは非常に美しい透き通るような薄緑色の殻を持つことです。台湾や東南アジアなどに分布しますが、日本の琉球列島をはじめとする南西諸島でも見ることができます。土壌の悪化や移入種との殻合によって近年では数を減らしていて、昔はより北方の奄美諸島にも分布していましたが、今では絶滅してしまったと考えられています。主に石灰岩の多い森林に生息しますが、農地や公園などでも見つけることができます。樹上棲の傾向が高くクワズイモの葉の上や樹木の幹などに付着しています。樹皮や岩に付いたコケや石灰質などを舐め取って栄養源にしています。多くのカタツムリ・ナメクジなどと違って、本種は雌雄異体でオスとメスがいます。ただし、繁殖に関してはまだ不明な部分が多いようです。
| | | 入手と飼育 | | |
美しい殻を持つ本種はペットとしても人気が高く、ネットオークションや専門店などで稀に見かけることができます。入手方法としては、そうした場所で購入するか自身で採取するかになりますが、国内では地域によって準絶滅危惧種に指定され保護されている場合があるので注意が必要です。飼育方法はまだ不明な部分が多く、あまり長期飼育例を聞きません。自然下ではコケなどを食べていますが、飼育下で定期的に入手するのは難しいため、植物質が多く含まれているものを餌として使います。選り好みはありますが、草食魚用の配合飼料を粉にして与えるなどする方法があります。また、石灰岩が多い場所で見られることから、飼育下でも同じような成分が必要になると思われます。粉状のカルシウム剤などをケース内に撒いておくと良いでしょう。昆虫ゼリーなども食べますが、それのみでは長期飼育は難しいと思われます。餌として最適な決定的なものはまだ分かっていないので、いろいろ試してみましょう。飼育ケースはプラケースなど通気性があるものを使います。床材はヤシガラ土、腐葉土、落ち葉などさまざまなものが使えますが、乾燥には弱いため湿度を保てるようなものが最適。これらを敷いた上に自然から採ってきた朽木や落ち葉、植物などをレイアウトとして入れると、環境維持だけでなく本種がとてもきれいに栄えるためおすすめです。生態も詳しい飼育法も未だに不明点が多い種類ですが、飼育下での繁殖例も少なからずあるので機会があれば挑戦してみてください。