オオギセル
学名:Megalophaedusa martensi
サイズ:5cm
分布:日本(本州西部・四国)
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「世界最大の◯◯」とはジャンル問わずよく耳にするフレーズで、本書でもいくつかの生物にそのコピーを冠しています。しかし、日本に産しながら世界最大の冠を誇る種はそう多くありません。数少ない「日本産の世界最大種」の一つは世界最大の両生類としてあまりにも有名なオオサンショウウオですが、意外なところにも日本産ながら世界最大級の大きさを持つ生物が潜んでいます。それがこのオオギセルです。オオギセルは世界最大のキセルガイなのですが、キセルガイと言われても普通の人はいまいちぴんとこないと思います。キセルガイはカタツムリと同じ陸棲の貝類で、殻の形は細長く、煙草をふかす煙管のように見えるため名があります。移動力が低く、地域に密着した局所分布の種が多く、日本だけでも200種近くが知られています。オオギセルはそんなキセルガイたちの最大種で、西日本を中心に分布しています。成貝では殻の長さでは50mm、殻の直径で10mmに達すると言われています。その程度で世界最大?と首をかしげてしまいそうですが、キセルガイの仲間の多くは殻の長さ10〜30mm程度なので、それと比較するとオオギセルが相当巨大な種であることがわかります。
| | | 入手と飼育 | | |
森林の落ち葉の下など暗く湿った場所に生息するオオギセルを飼育する場合、床材に腐葉土など保湿性のある土を使い、コルク片や石などで隠れ家兼足場を設けます。飼育容器はプラケースなどの小型のもので十分です。殻の形成にカルシウム分を必要とするので、爬虫類などに市販されているカルシウム剤を与えるか、小鳥に与えるイカの甲などをケースに入れておくと良いでしょう。餌はニンジンや葉野菜など植物性のものを好み、他にもカメ用の配合飼料などさまざまなものを食べます。カタツムリと同じ陸棲貝のため雌雄同体で、2匹以上同居させておけば飼育下で繁殖することもあります。