シリキレトタテグモ
学名:Cyclocosmia ricketti 
サイズ:2〜4cm(LS4〜6cm)
分布:中国東南部、インドシナ半島
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実に不思議な見ためをしているクモで、地面に穴を掘り巣を作るトタテグモの仲間です。この仲間は、トンネル状の巣の入り口に蓋を取り付け、獲物がその近くを通りかかると蓋を開けて捕食するというおもしろい生態を持っています。トタテグモの仲間は幅広く世界各地に分布しており、アフリカ大陸にはレッドトラップドアーという全身赤色で大型の種類も生息しています。日本にもかなり小型なものの、何種類かが生息しています。こうした他のトタテグモとは大きく違うシリキレトタテグモの最大の特徴は、やはりその外観。お尻の先に当たる部分がまるできれいに切り落とされているように平らになっているのです。切り落とされた表面は堅くなっており、印鑑のように刻印されたような複雑な模様に覆われています。シリキレトタテグモの中にもいくつか種類があり、種によってこのお尻の模様の形が違います。このおかしな形は何のために?と思われる人も多いと思います。用途としては、シリキレトタテグモが天敵に襲われた時、巣穴に閉じこもって堅いお尻で蓋をして、襲われないようにするためです。このことから別名キャップスパイダーと呼ばれることもあります。体の他の部分に比べてかなり硬いお尻の部分は、身を守る盾になっているのです。
| | | 入手と飼育 | | | 
稀にペットとしての流通もあり、飼育することも可能です。海外では、飼育下で繁殖された個体も出回っています。縦に長い巣穴を掘るため、深さがある縦長のプラケースなどを使うと良いです。蓋さえ閉められれば容器は何でも良いので、パスタの保存容器などを加工して使うのもおもしろいかもしれません。乾いている環境にはあまり強くないので、十分に床材を湿らせます。床材には黒土やヤシガラ土などが適しています。基本的に一度巣を掘ったら最後、土が置いてあるだけになるので、飼育していても姿を見る機会はなくなります。餌にはコオロギや餌用ローチを使います。すぐに巣穴から飛び出してきて食べることもありますが、人が見ていない夜のうちに食べていることのほうが圧倒的に多いです。餌を入れた翌日にケースにまだ残って入れば一度取り出してしまったほうが良いでしょう。給水は床材の表面が乾かないように霧吹きを行うことなどで行います。水入れを入れておいてもそこから水を飲む姿は見たことがないので、特に必要ないと思います。普段の生活だけでなく、脱皮も巣の中で行います。個体によっては脱皮殻を巣穴の外に捨てるものもいます。飼育に関して特に難しいことはないですが、基本的に潜っているだけのため、飼育者が飽きてしまい、結果的に水やりを忘れたりして死なせてしまうことが多いです。また、排泄なども潜ったまま巣の中で行われるので、それを放置しておくと土壌の悪化が原因で死んでしまうこともあります。数ヶ月に1回は、一度巣を壊してケージ内の床材をまるごと交換するほうが良いです。そういう時しか状態や姿を確認できないため、適度に行っておきましょう。