ケラ
学名:Gryllotalpa orientalis
サイズ:3cm
分布:日本
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「おけら」として知名度の高い昆虫で、小さい頃に虫採りなどをしていれば誰しも一度は見かけたことがあると思います。最大の特徴である太く頑丈なスコップのような前肢で地中に巣穴を掘って生活していて、主に田畑で見られます。土中での生活が中心のため、体の表面には汚れを弾くようにごくごく短い毛が多数生え、土の粒子がまとわり付かないようになっています。これはもっと有名な地中の動物であるモグラと共通した特徴です。土の中でミミズをはじめとした土壌生物を食べて生活しているのもモグラと共通で、ケラはこの他に植物の根っこや種子なども幅広く食べています。
こんな地中専用に特化したような体つきにもかかわらず、実はケラはどのような場所であっても対応できるような高いスペックを備えています。地中生活のための短く密生した毛は、土の粒だけでなく水も弾くことができるので、ケラは水面に浮かぶことができ、前肢を水掻きのように使って泳ぐことすら可能!さらに、翅を広げて空を飛ぶこともできます。陸水空を制した、なんとまあその万能っぷりには感心させられます。ところで、一見すると近い種類はいなそうなケラですが、実はコオロギの仲間。コオロギと同じく、オスは羽をこすり合わせてよく鳴きます。その鳴き声は特徴的で、「ジーーーーーー」っという低い連続音の鳴き声で、聞きようによっては電気の通るような音にも聞こえます。初夏から夏にかけて耳にする機会があり、地方によってはこの音色が「ミミズの鳴き声」だとされることもあります。もちろん、ミミズには発音器官はなく、正体はこのケラの鳴き声なのです。普段は見かけることが少ないケラですが、民家の近くでも生息していることも多く、今も家の近くの地中でひっそりと暮らしています。
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