ホラアナゴキブリの仲間
学名:Nocticola spp. 
サイズ:3〜5mm
分布:アフリカ、アジア、オーストラリア
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ごま粒のような小さな姿ですが、これでも歴としたゴキブリの仲間。ホラアナゴキブリの仲間には22もの種類がいます(未記載種も多いので今後種類はより増えていくと思われます)が、大きさはどの種類も数mm程度でとても小さく、肉眼では形こそ見えるもの細部は顕微鏡やマクロレンズで撮影しないと分かりません。中にはアリの巣の中でアリと共に暮らす好蟻性昆虫として存在している種類もいます。この仲間は日本にも生息しており、琉球列島の島々の洞窟の中から見つかっています。代表的な国産種としては「ホラアナゴキブリNocticola uenoi kikaiensis」などがいます。どの種類も移動性が少なく局所的に分布しており、開発などによって生息数は減ってきています。国内のレッドデータに登録されている種類もいます。名前のとおり洞窟などの湿度が高く薄暗い場所を好みます。オスには短い翅が生えますが、メスには生えません。種によっては稀に飛翔が可能なほど長い翅を持つオスが出現することがあります。これは移動性が低いこの仲間の中で近親交配が進んでしまうのを避けるために、飛ぶことができるオスが現れて他個体群との遺伝子の多様性を保つためと考えられています。繁殖形態は卵生で、小さな卵蛹を産み落とします。1つの卵蛹からは約4〜6匹程度の幼虫が生まれます。生まれた幼虫はとても小さく、成体のさらに半分もないくらいの大きさです。
| | | 入手と飼育 | | |
こんなに小さな生き物ですが、世の中にはペットとして飼育されている人もいます。入手方法は主に自分で採取に出向くことですが、ごく稀に専門店などで販売されていることもあります。非常に小型でわずかな隙間から外に出てしまうので、飼育にはコバエシャッター(商品名)のように機密性の高い構造が蓋に付いているプラケースや、蓋に虫体より小さな通気穴をいくつか開けたタッパーなどを使用します。床材には葉の形状が残っている腐葉土や、ミズゴケを混ぜたヤシガラなどを厚く敷きます。乾燥にはとても弱いため、常にある程度の湿度を保っておきます。床材の表層に落ち葉などを敷いておくと、保湿に加えて隠れ家にもなるので良いでしょう。霧吹きなどで床材を湿らせる時は、水滴の表面張力で吸い寄せられ溺れてしまわないよう注意が必要です。大きな水滴が壁にできたらティッシュなどで拭いておきましょう。餌は選り好みすることなくさまざまなものを食べますが、固形の人工飼料よち粉状のもの(熱帯魚用のフレークなど)のほうが適しています。あまり食べる量は多くないので、与えすぎには注意が必要。残った餌にカビが生えると環境が悪くなって最悪全滅する可能性もあるので、食べ残しはすみやかに撤去してください。小さな生き物なのでこうした環境の変化にはめっぽう弱い面が見られます。