オブロンゴナータヒッシングローチ
学名:Gromphadrhina oblongonata 
サイズ:8〜10cm
分布:マダガスカル
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とてもゴキブリとは思えない重量感と大きさ、黒々と光沢の色合いで、成虫となっても雌雄共翅を持ちません。さらにオスの頭は兜のようで、角のような突起も生えています。オス同士で、この角付き兜の頭を付き合わせて喧嘩をします。こうした見ためからすると、カブトムシやクワガタのような甲虫の仲間に思えます。マダガスカルには本種の仲間が多数生息しており、どの種も大型で、雌雄共に成虫でも翅を持っていません。ヒッシングローチと呼ばれるこれらの仲間は、どれもが体から鋭い音を出して敵を威嚇します。これは空気を強く吹き出したような「シュッ」という噴気音です。実害はありませんが大型なため迫力もあり、知らない人は手を出すのをためらってしまうほど。噴気音は同種間の争いの時にも発せられます。ヒッシングローチの中でも本種は頭一つ飛び抜けて大きい種類で、全長だけで言えば世界最重量のヨロイモグラゴキブリにも引けを取りません(ちなみに長さで世界最大のゴキブリは、南米に生息しているナンベイオオチャバネゴキブリMegaloblatta longipennisとされています)。食性は雑食性ですが、甘いものを好みます。別名フルーツゴキブリと言われるように、バナナやリンゴなどの果物が特に好物。繁殖形態は卵胎生で、直接子供を産み落とします。
| | | 入手と飼育 | | | 
ヒッシングローチの仲間は大きな体型やゴキブリらしからぬ姿からペットローチとして人気が高く、種によっては餌用としても販売されるほどです。ただし本種は、近縁種に比べてやや流通の機会が少ないほうです。飼育ケースはプラケースを使います。通気性はあったほうが良いですが、幼虫・成虫問わずつるつるした壁でも登ることができるので、蓋の通気口があまり大きいと登ってきて脱走されるので気をつけてください。そうした場合はケース上面の緑にワセリンを塗りつけてやると、滑って登ることができません。またはワセリンではなく炭酸カルシウムの粉などを一周塗ってやることでも同じ効果が得られます。飼育温度は23~26℃ぐらいが適していように思えます。蒸れる環境には弱いので注意します。特にケージ内に湿度は必要ないので床材は何も敷かなくて平気ですが、生息地の雰囲気を出すならバークチップなどを敷いておくのも良いでしょう。雑食性なので昆虫ゼリーで水分補給を行い、餌にはハムスターフードやモルモットの餌などを使います。卵胎生なので、雌雄が揃っていれば気がついたら子供がチョロチョロしていると思います。幼虫は成虫と同じ飼育方法で共食いなども行わないので、特に隔離せずに一緒に飼育してかまいません。
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